こんにちは【ちゃまブロ】のちゃまです。
ターボ車のパワーを手っ取り早く上げるのに【ブーストアップ】があります。
純正では最初から設定されているブーストを、後付けのコントローラーによりさらに上げてパワーを底上げするチューニングです。
そんなブーストアップですが、このチューニングのメリットやデメリット、また注意点等を紹介していきます。
ブーストとは

まず簡単にブーストについて解説します。
ターボ車にはタービンが付いており、排気ガスの力を使いタービンの羽を回転させ、同軸上に繋がっているコンプレッサーの羽が回る事で空気を圧縮して吸入空気量を増やしています。
大気圧が0キロとして、ブーストが0.5キロかかっている時は大気圧の1.5倍の空気がエンジンに入っていきます。
ターボ車は純正でブースト値が最初から決まっており、ソレノイドバルブやコンピューターでブーストを制御しています。
最大ブースト圧になると、ソレノイドバルブが動き、タービンに付いているアクチュエーターに圧力がかかると、それによりウェストゲートバルブが開いて、それ以上ブーストがかからないようにしています。
(実際は常時コンピューターが圧力を監視しており細かく制御している)
要はタービンに付いているアクチュエーターが動かなければ最大ブースト圧を上げることができます。
ブーストがかかる仕組み

先程も少し触れましたが、ブースト圧はアクチュエーターが開く直前が最大になります。
アクチュエーターの内部にはスプリングが入っており、一定の圧力が加わるとスプリングが縮むようになっています。
0.5キロで縮むスプリングを使用しているアクチュエーターを使用している場合、最大ブースト圧は0.5キロになります。
しかし最近の車ではソレノイドバルブを使用し、コンピューターにより制御されています。
ソレノイドバルブはアクチュエーターにかかる圧力を制御しており、実際にブースト圧が0.5かかっていても、ソレノイドバルブが開かなければアクチュエーターに圧力が加わらないため開きません。
センサーを通してコンピューターが圧力を監視しており、設定圧力になったときにソレノイドバルブが開き、それによりアクチュエーターに圧力がかかり動きます。
ですので、ブーストアップは簡単に言ってしまえば【アクチュエーターにかかる圧力】を制御する事で行っています。
ブースト制御の種類
ブースト制御にはいくつか種類があります。
それが『機械式』と『電気式』です。
しかし機械式はかなり昔の制御で、コンピューター等を使わず、単純にアクチュエーターのスプリングの力のみでブーストを制御しています。
ですので細かい制御が出来ず、極端に言えばブーストが効くか効かないかの様な乗り味になってしまいます。
一般的には電気式が多く、コンピューターとソレノイドバルブを使い、アクチュエーターを制御しています。
昔のブーストアップと言えば、アクチュエーターの配管にバルブを付け、そのバルブを手動で締めたり緩めたりして圧力を制御していました。
(バルブの開閉をモーターで行うタイプもある)
最大ブーストは変更できますが、細かい制御が出来ないため、例えば4000回転でスロットルが50%開いた時のブースト値を決めることは出来ません。
ブーストコントローラー

機械式のブーストコントローラーは、もうほぼ生産していないので、一般的に使われている電気式のブーストコントローラーについて紹介していきます。
ブーストがかかる仕組みでも解説しましたが、要はアクチュエーターにかかる圧力を制御すればブーストをコントロールすることができます。
ですので、社外品のブーストコントローラーは【ソレノイドバルブ】と【コントローラー】がセットになっています。
純正のソレノイドバルブの代わりに社外のソレノイドバルブを取り付け、それを付属のコントローラーで制御します。
写真はHKSのソレノイドバルブ

(純正ソレノイドバルブは基本付けたままで、カプラーも刺したまま。純正を外してしまうとコンピューターがエラーを出すため、追加でソレノイドバルブを取り付ける。)
取り付け方法はメーカーによって違うため、購入したブーストコントローラーの取り付け説明書等を確認しながら作業してください。
最近のブーストコントローラーは細かい制御をするためにコンピューターからエンジン回転数信号や、車速信号、またスロットル開度を読み込ませる必要があります。
ですのでコンピューターの配線からこれらの信号を取り出さなくてはいけませんので、こちらも取り付け説明書や整備書で確認して取り付けましょう。
取り付け方法が単純では無くなってきてる分、細かな制御が出来るようになってきています。
それこそ先程例に出した【4000回転でスロットル開度が50%の時のブースト圧】の設定も行えます。
細かく設定できるので、非常にスムーズな乗り味に仕上げる事も出来ますし、ドッカンターボのような車にする事もできます。
またブーストアップはせずに、セッティングでブーストの立ち上がりだけを良くすることも可能です。
ブーストアップのメリットとデメリット
次にブーストアップのメリットとデメリットを紹介していきます。
ブーストアップのメリット
ブーストアップのメリットをいくつかあげると
- パワーとトルクが上がる
- 思い通りの加速にすることができる
- 何パターンかマップが作れる
等があります。
パワーとトルクが上がる
言うまでもなく、ブーストアップの1番のメリットです。
ブーストが上がると当然パワーとトルクが底上げされるので、別物の車のような加速やパワーを得ることができます。
思い通りの加速にする事ができる
最近のブーストコントローラーは制御が細かいため、思い通りのブーストの立ち上がりをコントロールする事ができます。
いきなりブーストが立ち上がるのではなく、徐々にブーストが立ち上がるようなセッティングにすれば、大排気量のような加速感になりますし、低回転ではブーストをかけずに、アクセルを踏み込んだ時だけブーストをかける事もできます。
何パターンかマップを作れる
ブーストコントローラーによっては何種類かマップを作れる物があります。
ちなみに私はHKSのEVC-7を使用していますが、4種類のマップを作ることが出来ます。

何パターンか作れるので、例えば『ブーストをかけたくない街乗り用マップ』や『パワーを出したいサーキット用マップ』等を作ることができるので、その時の用途にあった設定で走ることができます。
ブーストアップのデメリット
パワーとトルクを上げるのに有効なブーストアップですが、当然デメリットもあります。
主に
- 負荷が増える
- 消耗品の交換サイクルが早くなる
- トラブル時に対処しにくい
等があります。
負荷が増える
当然ですがメーカーが指定したブーストよりも圧力をかけると負荷がかかり過ぎて故障する場合もあります。
例えば『ヘッドガスケットが抜ける』や『発熱量が増えオーバーヒートしやすくなる』『タービンの寿命が短くなる』等など
あらゆる場所に負荷がかかりますので、メンテナンスがかなり重要になってきます。
消耗品のサイクルが早くなる
ブーストを上げると負荷が増えるため、オイルの劣化や冷却水の劣化、またプラグの消耗スピードが早くなります。
ブーストアップをするなら、消耗品の交換は以前よりもこまめに行った方が良いでしょう。
トラブル時に対処しにくい
純正ソレノイドバルブではなく、社外ソレノイドバルブを使用するため、エラーが発生してもコンピューターが拾ってくれません。
またエラーが表示されても整備書通りの対処では上手くいかない場合が出てきます。
取り付け配管や配線も増えるため、トラブルが発生した場合は通常よりも原因追求に時間がかかる場合が出てきます。
またトラブルでディーラーに行っても、社外品が付いてる場合は診断してもらえない場合が多々あるため注意してください。
ブーストアップ時にやっておきたい事
ブーストアップはブーストコントローラーを取り付けるだけで行えますが、同時にやっておきたい事があります。
それが【追加メーターの設置】です。
ブーストコントローラーを取り付ける場合、一昔はブースト計も取り付けなければいけませんでしまが、最近のブーストコントローラーはモニター式になっており、ブースト圧も表示されています。
ですのでブースト計は必須では無くなっていますが、【燃圧計】は付けておいた方が良いです。

車種により変わりますが、基本燃圧はインテークマニホールド内が大気圧状態なら3キロ前後になっています。
ブーストが0.5キロかかっているなら、燃圧は3.5キロかかってなければいけません。
純正ブーストの最大値が1.0キロの車をブーストアップし、最大1.5キロかかるようにするなら、燃圧も4.5キロにならなければいけません。
燃圧が足りてないと燃料が上手く吹けず、異常燃焼を起こし、最悪エンジンブロー……なんて事もあります。
ですので、保険として燃圧計も付けておいた方が良いでしょう。
もし燃圧が足りなければ、調整式燃圧レギュレーターや、大容量燃料ポンプ等に交換しなければいけません。
(写真は東名パワードの調整式燃圧レギュレーター)

まとめ
今回はブーストアップについて紹介してきました。
最近のブーストコントローラーは非常に性能が良く、細かい制御が可能になっています。
またブーストアップはしたくないけど、ブーストの立ち上がりを良くしたい場合にもブーストコントローラーが有効になってきます。
ただブーストを上げる=負荷が増える、という事なので、メンテナンス等はこまめに行った方が良いでしょう。
昔からあるブーストアップチューニングですが、今のブーストアップは昔と全然違います。
是非1度試してみてはいかがでしょうか?
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。



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